コラム

2022.10.16

アイアンのライン出しショットはグリーンを狙うために不可欠で、基本はアプローチと同じです。そこで今回は、ライン出しショットの意味やメリットを説明し、打ち方と練習方法を詳しく解説します。ライン出しショットをマスターしたい方は参考にしてください。

アイアンのライン出しショットとは

アイアンのライン出しショットとは、フルスイングの7～8割程度にコントロールしたショットです。コントロールすることで、「ライン出し」という言葉のニュアンスが表す通り、線を引くようにピンに向かっていきます。

セカンドショットやサードショットで、ミドルアイアンでグリーンを狙うときに用いられることが多く、プロゴルファーはライン出しショットを多用してピンを攻めます。遠く飛ばすことより、正確にピン方向に打ち出したいときに大きな力を発揮するショットです。

アイアンのライン出しショットの最大のメリットは方向性にあります。ウェッジのアプローチショットのように、フェースローテーションを抑えて打つため、方向性が良くなるという大きなメリットがあります。

また、ライン出しショットはフルスイングとは異なり、ハーフやスリークォータースイングで振るためミート率が高くなります。体全体を使うフルスイングと違い、体の軸がぶれにくいため、芯でボールをとらえることが可能です。

さらに、ライン出しショットは、低く打ち出されるため、風の影響を受けにくいという特徴があります。アゲンストの風でも距離感が出しやすく、横風の影響も少なく抑えられます。

アイアンのライン出しは、ラウンド中のさまざまな場面で活用でき、大きなメリットが得られるショットです。

アイアンのライン出しの打ち方は、アプローチショットと同じイメージです。アドレスは、スタンスをやや狭くしてボールはいつもよりボール1～2個分右に置き、体重は7割程度左足にかけます。

バックスイングは、距離によりハーフあるいはスリークォーターで止めてトップを作ります。ダウンスイングとインパクトでフェースを返さないことに注意し、フォロースルーでは振り切らずにハーフスイングで止めましょう。

アプローチショットが得意な方は、アイアンのライン出しショットをすぐにマスターできます。上手く打てない方は、最初にウェッジなどの短いクラブで練習すると、コツがつかめます。

アイアンのライン出しの練習方法を紹介します。これらは、ライン出しだけに留まらず、ゴルフスイングの基本となる練習です。自分に合う方法で繰り返し練習し、習得してください。

ライン出しショットは、スピン量を抑えることが大切で、ヘッドを上から入れるのではなく低く浅く入れる必要があります。そのためには、頭の位置を動かさないスイングが不可欠です。頭を動かさないことで、体の軸がぶれず安定したスイングになります。

頭を動かさないで振る練習としては、小さな素振りが最適です。小さな素振りを繰り返すことでヘッドの遠心力が感じられ、体の軸が自然に固定され、理想的なスイング軌道を体が覚えます。

次に、アドレス時の目線の位置を意識して、体が伸び上がったり、突っ込んだりしないことに気を付けましょう。これらに注意して繰り返し練習し、頭が動かないスイングを身につけてください。

ライン出しのポイントは、手が体の正面から外れないことです。そのためには、片手で小さな素振りを行うと効果があります。右打ちの方は、右手でクラブを短く握り、ボールの近くに立ってハンドアップに構えます。

体の回転と同調して右腕を振り、体の正面に常にクラブがあるように気を付けましょう。クラブのヘッドが、ストレートからストレートの軌道を描いているかを確認してください。自然に右わきが締まり、スイング軌道が安定してきます。

右手だけでは小細工ができず、自然に体の回転で振る感覚がつかめます。左手でも同じことを繰り返してください。慣れてきたら、両手で握って同じことを繰り返しましょう。この練習はゴルフスイングの基本でもあり、繰り返し練習して習得することをおすすめします。

ライン出しの基本は、アプローチと同じです。アドレスは、オープンスタンスで上体はスクエアに構え左足体重にします。手元はハンドファーストで、インパクトもこの形をキープするのが基本です。

ボールの位置はいつもよりボール1〜2個右寄りにして、最初はウェッジでボールを打ってみましょう。ハーフスイング程度の振り幅で打ってください。まっすぐ飛んでいるか、高く上がり過ぎていないかを確認しましょう。

上手く打てるようになったら、ショートアイアン、ミドルアイアンと番手を上げて試してみます。上手くできなかったらウェッジに戻し、できるようになったら番手を上げるのを繰り返しましょう。

上手く打てるようになったら、スイング幅を広げてスリークォータースイングで打ってみます。上手く打てなくなったらウェッジに戻して、またやり直すを繰り返してください。この練習はラウンドで必要になる場面が多く、ぜひ繰り返し練習して習得しましょう。

アイアンのライン出しショットは、フルスイングの7〜8割程度のコントロールショットで、グリーンを狙うためにとても大切です。方向性とミート率が良くなり、風の抵抗を受けにくいメリットがあります。

打ち方の基本はアプローチと同じです。バックスイングはハーフあるいはスリークォーターで止め、フォロースルーはハーフでフィニッシュします。

ラウンド中さまざまな場面で必要になる、アイアンのライン出しショットをマスターして、ベストスコアにチャレンジしてください。