ゴルフスイングで右膝が前に出るのはNG!その理由と改善方法を解説
ゴルフのダウンスイングで右膝が前に出ると、方向性が安定せず、ダフリやトップなどのミスが増えます。右膝を前に出さないようにするには、いくつかの改善が必要です。この記事では、どのようなミスが出やすいのかを説明し、右膝が前に出ない具体的な改善のドリルを紹介します。
右膝が前に出るとどうなるかを体感する方法
ゴルフにおいて、バックスイングからダウンスイングへの切り返しで、手から下ろすのではなく、腰を回転させてからダウンスイングに入るのが正しい方法です。
ところが、腰を回転させるために、右膝を前に出して回転をしてしまうことがあります。正しい切り返しは、体重を左に移動させながら、左足を軸に腰を回転させる動きです。右膝が前に出てしまう理由は、右膝を前に出すと楽に回転ができるように感じるからです。
そこで、具体的にこれを体感する方法を紹介します。
1.右膝だけを前に出すと体重が右足に残りやすい
クラブを持たないでアドレスの前傾姿勢を作り、両手は体の正面で腕組みをします。そこから体重移動をせずに、上半身だけを左に回転させます。この状態ですと完全に左には向けません。
この体勢から右膝を前に出してください。するとかなり左側に回転ができます。つまり、右膝を前に出すと簡単に腰の回転ができるので、体が自然にこの形を作ってしまいます。この際、体重が右足に乗りやすくなっていることも体感できます。
2.左足に体重を移すと、右膝が出ない
次に、腰だけを左に回転した体勢から右膝を出すのではなく、左足に体重を移動させてください。すると、右膝を前に出さなくても腰の回転ができるようになります。この際右膝は前に出ず、左足の方に寄ってくることがわかります。
右膝が前に出ると起きやすくなるミスとその理由
右膝を前に出すと楽にスイングができますが、その分ミスが増加します。ここでは、具体的にどのようなミスが出るのかを説明します。右膝が前に出る癖がある人は、ラウンドでミスが出たとき、右膝を出さないように意識するとミスが少なくなります。
前傾姿勢が崩れて、飛距離が落ちる
右膝が前にでると、腰も前に出てしまいます。この結果、インパクトで前傾姿勢が崩れるので、ボールに力が伝わりにくくなり、飛距離が大幅に落ちてしまいます。
ダフリやトップが増える
ダフリやトップが起きる原因の1つは体重移動ができていないことです。右膝を前に出すと右足に体重が残りやすくなり、インパクトの位置が目標方向の後ろにずれてしまいます。
このため、ボールに当たる前に地面を叩いてしまいダフるか、ヘッドが上がってくるときにボールに当たるのでトップになってしまいます。
右へのプッシュアウトか左への引っ掛けが増える
右膝が前に出ると、スイングアークが右方向にずれてしまいます。その結果、最初から右方向にボールが飛んで行ってしまいます。また、右方向に飛ぶので、真っすぐに飛ばそうとしてフェースが被ってしまうことで引っ掛けも起きやすくなります。
シャンクが出やすくなる
右膝が前に出るとクラブが通るスペースがなくなります。そのため、クラブがボールの位置より遠くを通ることになるので、ボールがクラブヘッドのヒール部分に当たり、シャンクになります。
右膝が前に出る癖を改善するドリル
右膝が前に出るスイングは癖になっているケースがほとんどです。例えば、体の固い人は右膝を前に出すと腰を楽に回転できます。これは無意識に起きるので、知らない間に右膝が前に出るようになってしまい、練習をしている間に癖として定着してしまいます。
改善しようとすると、最初は体が動きづらく感じるかもしれませんが、根気よくドリルを続けることが大切です。
ハーフスイングで練習する
右膝が前に出る癖を改善しようとすると、フルショットではなかなか改善できません。アイアンの8番から9番で、腰から腰までのハーフスイングで練習してください。ハーフスイングで練習するときに注意するポイントを解説します。
左への体重移動を意識する
ハーフスイングのフィニッシュの時に、左足に体重移動ができていることを確認してください。左足に体重移動ができると、自然に右膝を前に出すのは難しくなります。
右足の踵を上げない
右足の踵を上げると右膝が前に出やすくなります。ベタ足で打つか、右足の土踏まずに力を入れるようにしてみてください。
フルスイングで練習する時のポイント
ハーフスイングの練習で感覚が掴めたら、フルショットで練習しましょう。ハーフスイングと同じように8番アイアンか9番アイアンを使用してください。左への体重移動と右足の踵を上げない、というポイントを意識しながらフルスイングをしてください。
しかし、フルスイングをすると力が入るので、どうしても右膝が出やすくなります。以下で、フルスイングのときに意識するポイントを説明します。
飛距離より方向性をチェックする
ボールが最初から右方向に出ていないか確認してください。正しい方向にアドレスをしているのにボールが右方向に出ているときは、フルショットになると右膝が前に出る癖が戻っている可能性があります。この場合は、もう1度ハーフスイングの練習に戻ってください。
フォロースイングを大きくする
右膝が前に出るとスイングアークが右方向へのアークになります。これを修正するために、無意識に左肘をたたんでフォロースイングをしてしまいます。フォロースイングで左肘をたたむタイミングをできるだけ遅くしてみてください。
これによりスイングアークが大きくなり、体重を左に移動しやすくなります。体重が左に移ると右足が前に出るという癖を押さえることができます。
右膝が前に出る癖を持っている人にとって、フォロースイングを大きくしようとすると、思う通り体が動かないかもしれませんので、徐々にフォロースイングを大きくしてください。
まとめ
年齢を重ねて体が固くなってきたときや、飛ばしたいために力を入れた練習ばかりをしたときには、無意識に右膝が前に出るようになってしまいます。
練習で右膝が前に出ない練習を繰り返して、正しいスイングを体に覚え込ませてください。そうすることでミスが減り、確実にスコアアップします。やや時間はかかりますが、地道に練習を繰り返してください。