コラム

2022.09.28

ゴルフをしていて、スイングは安定しているのに球が安定しないという悩みを持つ方もいるでしょう。その原因の1つに、アドレスの際に右肩が前に出てしまい、肩のラインが左に向いてしまうことが挙げられます。本記事では、右肩が前に出る理由と改善策を解説します。

右肩が前に出るとはどういうことか？

ゴルフでは、つま先、膝、腰、肩のラインとフェースの向きが目標に対して平行に向くことでまっすぐなアドレスが完成します。まっすぐにアドレスができることで、スイングプレーンも安定し、球筋も安定しやすくなります。

しかし多くの人が、足や腰の向きが目標を向いているにもかかわらず、腕や肩のラインが右打ちの方は左へ向いてしまいます。この状態のことを「右肩が前に出る」と表現します。

スライスやフック、チーピンなどが出るのはスイングが悪いからだと思っていませんか？そんな方は、まずアドレスから見直してみましょう。

アドレスの際、大事になってくるのは目標に対してつま先や膝、腰、肩のラインがまっすぐになっているかどうかです。

つま先や膝、腰といったラインは目標方向に向いているのに、肩や腕のラインが向いていない状態になってしまうとスイングプレーンが安定しません。そのため、スライスやチーピンといったミスショットが多くなってしまいます。

では、アドレスの向きが正しいことをどのように確認したら良いでしょうか。一番わかりやすい方法は、練習場に行った際にアドレスの後方から写真や動画を撮影することです。

目標物に対してアドレス後方から見た際、左足や左腕が見えているかどうかをまず確認します。左足は見えているのに左腕が見えていない状態になっている人は、「右肩が前に出る」という状態になっています。

右肩が前に出ることで、スイングプレーンがアウトサイドインになり、スライスやチーピン、引っかけなど様々な球筋の原因となってしまいます。

右肩が前に出ていることでスイング全体のあらゆるミスに繋がり、ちょっとしたタイミングで右にも左にも飛んでしまいます。

主にどのようなミスに繋がるかというと、バックスイングで肩や腰が上手く回らなくなったり、体重移動が上手くいかなくなったりします。また、無意識に手で上げたり体を無理やり回そうとしてインに引いてしまったりします。

バックスイングでこのような動きになっていると、切り返しも腰や下半身が上手く動けず手で振り下ろす形になり、スイング起動がアウトサイドインになってしまいます。

アドレスに関係なく、スイング起動がアウトサイドインになることで出やすい球筋はスライスとなります。アドレスで右肩が出ることで、よりアウトサイドイン軌道になりやすくなります。

右肩が前に出る原因は肩だけでなく、ほかにも要因があります。そこを意識してアドレスすることで、目標に対して平行になることもあります。肩以外に意識すべき点は2つあり、1つ目は腕のライン、2つ目はグリップの形です。

右肩が前で出ている状態のときは、後方から見た際に右腕が左腕より上にあり、左腕が右腕で隠れて全く見えない状態になります。そのような状態になると、腕が目標に対して平行になっていないことが多いでしょう。

右肩が前に出たり、右腕が上になりやすい方はグリップの形も見てみましょう。右手が左手を包むように被せて握っていると、右腕は上からになりやすいです。また左手を下から握っていても右手が上になりやすいので、肩が前に出やすくなります。

右肩が前に出る要因が分かったところで、どのように改善すべきか、どのように意識したら出なくなるのかを解説します。意識の仕方や改善方法、練習方法を詳しく紹介します。

まず、スライスや引っかけなどが出る原因をスイングのせいだと決めつけないようにしましょう。アドレス後方から動画や写真を撮り、自身のアドレスの形を客観視して右肩が出ているかどうかを確認します。

練習場の場合、マットに平行に立っているから大丈夫、アドレスは間違っていないと思い込んでしまうことが多いです。しかし前述でも説明したように、つま先や腰のラインは目標に対して平行なのに対して、肩のラインや腕のラインが平行に向いていないことが多いです。

改善方法、意識ポイントの一つ目は、右肩を引いて構えることです。右肩をいつも構えている形より引いて構えることで、目標に対して右肩が前に出なくなり、まっすぐ構えることができます。

また、アドレスした際の目線も右肩が前に出ているときは、目標がやや右側に見えていることが多いです。まっすぐ構えることで、正面に見えるようになります。

右腕が上になると、グリップも右手が上になり被りやすくなります。逆を言えば右手が被って構えている人は右腕が上になりやすいので、右肩が前に出やすくなるでしょう。

右腕は、少し右脇を締めて軽く肘が曲がるように力を抜いてやや下から構えるようにします。右手も左手を包み込むのではなく、左手親指に重なる程度でやや下から握りましょう。

いかがでしたでしょうか。右肩が前に出ることで様々なミスショットの要因になってしまいます。また、右腕や右手が上から構えてしまうことも、右肩が前に出てしまう大きな要因となってしまいます。

後方から写真や動画を撮りアドレスを確認して、目標に対してまっすぐなアドレスにして、スイングプレーンが安定するように心がけましょう。