アイアンの入射角を理解して理想のスイングを作る!練習方法を解説
アイアンの入射角は飛距離や弾道に大きく影響します。ダウンブローに打てば理想の入射角に近づきます。そこで今回は、入射角の意味やハンドファーストと適正な入射角について詳しく解説します。練習方法と適度なダウンブローを参考にして、正しいスイングを身に着けてください。
クラブの入射角とは
入射角とは、ボールをインパクトする際に、ヘッドが描く円弧の接線と地面との角度です。言い換えると、ヘッドがボールに対して、どのような角度で入ってきたかを表す数値と言えます。
角度は、ボールに対して下から入ってくるとプラス、上から入ってくるとマイナスとなります。最適な入射角はクラブにより異なり、長いクラブほど小さなマイナスかプラス値、短ければより大きなマイナス値となります。
ドライバーは最も長いため、プラスに近い入射角となり、アイアンやウェッジは短いため、大きなマイナス値になります。なお、入射角がプラスのスイングをアッパーブロー、マイナスのスイングをダウンブローと呼びます。
アイアンはハンドファーストでダウンブロー
アイアンでしっかりとボールをとらえて飛ばすためには、ハンドファーストにしてダウンブローに打つことが大切です。ハンドファーストのスイングでは、グリップした手元がクラブよりも先行します。
ハンドファーストにすることで、自然にダウンブローとなり入射角はマイナスになります。入射角によって、飛び出したボールの打ち出し角とバックスピンの有無が変わります。打ち出し角とバックスピンは、飛距離や弾道の高さに影響する大事な要素です。
ハンドファーストにしてダウンブローに打つことで、適正な距離と弾道が得られます。
アイアンの適正な入射角
アイアンの適正な入射角を知るために、アメリカのPGAとLPGA選手の7番アイアンのデータを参考にしましょう。
男子プロ | 女子プロ | |
入射角 | -4.3度 | -2.3度 |
ヘッドスピード | 40.2m/s | 34m/s |
打ち出し角 | 16.3度 | 19度 |
スピン量 | 7,097rpm | 6,699rpm |
キャリー | 172ヤード | 141ヤード |
上記のデータから分かるように、強いダウンブローで大きなターフを取る男子プロでも、‐4.3度と入射角は決して急角度ではありません。ダウンブローは、真上から打ちおろすと誤解されている方がいますが、そうではないことを再確認してください。
ダウンブローの入射角が強すぎると、クラブがささってしまい、振り抜けません。アマチュアゴルファーが参考にしてよいデータは、女子プロの‐2.3度です。入射角は小さく、横から払い打つようなレベルブローになっています。
このことに注意しながら、これから説明するダウンブローを練習してください。
ダウンブローの練習方法
ダウンブローの練習方法について解説します。練習場以外に、工夫次第で庭や屋内でもできます。繰り返し練習しダウンブローを習得してください。
ボールの前後にテープを張る
ボールの前方、打ち出す方向にテープを張ってみましょう。ボールを打った後、テープが剝がれていれば、ダウンブローができているということです。剥がれていなければ、繰り返し練習してください。
剥がれるようになったら、ボールから少し離れたところにテープを張り、同じことを繰り返します。インパクトゾーンを長くして、しっかりとターフが取れるようになります。ボールの後ろにテープを張り、剥がれなければダウンブローができている証拠です。
右足を高くする
右打ちの方は、アドレスで右足を20cm程の高い台に乗せてください。右足が使えず、左足体重になって窮屈に感じられますが、入射角を意識して小さいふり幅でボールを打ってみましょう。
ボールを打たず、素振りをするだけでも効果があります。体が動かしにくく違和感がありますが、繰り返し行うことでダウンブローのイメージがつかめます。
肘と手首の角度をキープする
トップで作られた肘と手首の角度を、ダウンスイングの腰の高さまで、そのままキープすることが大切です。ダウンスイングでグリップが腰の高さに来た所で止め、肘と手首の角度を確認してください。
右打ちの方の場合、右肘から肩に近い上腕と手首に近い前腕が、およそ90度になっていれば理想の角度です。そのとき、右手首はトップのままの角度で、ヘッドはグリップより高いところにあることを確認しましょう。
素振り練習の中で、ときどき腰の高さの肘と手首の角度を確認してください。正しい角度になっていれば、ダウンブローのスイングができています。
適度なハンドファーストでダウンブロー
アドレスからインパクトまで、体のラインがまっすぐにキープされていることが大切です。上下動を抑えて重心をレベルにしてスイングできれば、クラブの重量が下に向かう慣性モーメントとなり、自然にダウンブローになります。
ダウンブローを意識するあまり、重心が右に傾いたりアッパーブローになったりすると、ダフリの原因になることがあります。過度に意識せず、適度なハンドファーストとダウンブローを身に着けましょう。
まとめ
入射角とは、ヘッドがインパクトするまでに入ってきた角度を示し、短いクラブほど大きなマイナス値になります。アイアンは、ハンドファーストでダウンブローに打つことが大切です。しかし、急角度なダウンブローはダフリなどのミスにつながります。
ダウンブローの練習方法を参考に、適度なハンドファーストとダウンブローで理想のスイングを身に着け、ベストスコアを目指してゴルフを楽しんでください。