ラフからのショットを成功させるには?その正しい打ち方を徹底解説!
男子プロのフェアウェイキープ率は60~80%程度で、アマチュアの場合は50%程度でかなり良い方だとされています。つまり、セカンドショットの大多数は打ちにくいラフから打つことになります。本記事では、ラフの種類やそれに合わせた打ち方を説明します。
ラフの状態を把握することが大切
ラフとは芝や草が伸びた状態で生えているエリアで、一般的にフェアウェイの両サイドがラフにあたります。
プロのトーナメントでは意図的にラフを長くして、コースの難易度をあげるセッティングにしています。そのため、ラフからの打ち方をマスターすることは極めて重要です。
ラフは大きく分けると、ボールが芝の上に乗って浮いている浅いラフと、アマチュアには難しいボールが沈んでいる深いライフがあります。
ボールが芝の上に乗っているラフ
ボールが芝の上に乗っている場合はゴルフ練習場のマットのようなもので、通常のスイングで打つことができます。フェアウェイとラフの境目にあるファーストカットがその代表的なラフです。
芝の上にボールが乗っているため、インパクトでの芝の抵抗がなく飛距離が落ちることはありません。ただし長い芝の上に浮いている場合は、クラブヘッドがボールの下を通過するこがあるので注意が必要です。
素振りでラフの状態を確認することが大切
ボールの1/3以上がラフに沈んでいる場合は、インパクトの時に芝の抵抗を受けてしまうため、飛距離は確実に落ちてしまいます。ラフの長さとボールの状態をしっかりと確認しましょう。
さらに、芝が密になっている中にボールが入ってしまうと脱出すら困難です。無理をしてグリーンオンを目指しても、間違いなくヘッドは芝に負けてしまいます。必ず素振りの時に芝の抵抗を確かめて、クラブ選択をする必要があります。
順目と逆目の芝の生え方とは
芝には順目と逆目といわれる芝の生え方があります。芝目がターゲット方向に向かって生えているものを順目といい、その反対を逆目といいます。逆目は芝の抵抗を強く受けるので注意が必要です。
芝目に合わせてクラブの番手を変えることも大切です。特に順目の場合は飛びすぎることがあるので、番手をワンクラブ下げる選択も考慮しなくてはいけません。
フライヤーに注意
ボールとフェースの間に芝が挟った状態でインパクトを迎えると、通常よりスピン量が減って飛距離が伸びることがあります。これをフライヤーといい、ボールが地面に落ちてからもランがでて、ナイスショットのつもりがグリーンオーバーやOBゾーンへ転がるなどのトラブルを引き起こしてしまいます。
特に芝が濡れいている状態はフライヤーが出やすくなっています。雨の日で芝が濡れている時は要注意です。ヘッドスピードが速いゴルファーはフライヤーがでやすい傾向にあるので、芝の状況を確認のうえ、クラブ選択をしましょう。
ラフからの打ち方
ラフから打つ時は芝に負けないように、グリップを短めに持って少し強めに握り、オープン気味に構えて少しフェースを開いて、芝の抵抗を軽くして打ちます。
フェースを開くと飛距離が落ちるため、1番手上のクラブを選びましょう。8番アイアンのキャリーが140ヤードなら7アイアンで140ヤードを打つ感じです。
ラフではダウンブローを意識して打つことで飛距離のでるボールを打つことができます。ダウンブローはボールの前にもう一つのボールをイメージして、そのボールを打つようにすると上手く打つことができます。
ボールが浮いている、少し沈んでいる場合の打ち方
芝の上にボールが乗って浮いている場合はボールの横を払うようにして打つ、払い打ちが適しています。芝の抵抗がほとんどないので飛距離も落ちません。
ボールが少しだけ沈んでいる場合はいつも通りのスイングで振り抜くことができます。ヘッドスピードが速い方はフライヤーに注意してください。芝の状態によっては、はじめから番手が1つ小さいアイアンを使用するのも良いでしょう。
ボールが沈んでいる場合の打ち方
ボールがラフのなかに沈んでいる場合は、芝の抵抗を受けてしまいます。いつもよりクラブを短めに持って、しっかりとグリップを握ってスイングしてください。
ボールが半分以上沈んでいる場合はかなり芝の抵抗を受けてしまいます。ボールが隠れるほど深く沈んでいる場合は無理をせず、ピッチングウェッジなどの短いアイアンで、ダウンブロー気味にヘッドを入れて脱出を優先した方が良いでしょう。
ラフの状態に応じたクラブを選ぶ
ラフからのクラブ選択は残り距離だけで判断してはいけません。ボールがどれくらい芝に埋まっているか確認して、その状態に応じた打ち方ができるクラブを選択する必要があります。
ラフの上にボールが乗っている場合のクラブ
ラフの芝が短めでその上にボールが乗っているような場合はティーアップしているのと同じなので、打ちやすいかもしれません。
フェアウェイ同様にフェアウェイウッドやユーティリティを選択した方が良いでしょう。このクラブはダフってもソールが滑るのでミスショットしにくい特徴があります。
ただしフェアウェイウッドやユーティリティはボールの半分までのラフに沈んでいる状態が限界です。クラブ選択に迷った場合はこれを目安にしてください。
注意点は先述したように、長い芝の上に浮いている時は、ヘッドがボールの下をくぐってしまうことがあることです。ラフではボールが浮いていたとしても、芝の状態を注意深く確認するようにしてください。
ラフにボールが沈んでいる場合のクラブ
ラフにボールが沈んでしまっている場合のクラブは、深いラフはラフを切り裂くイメージのアイアンが適しています。フェアウェイウッドやユーティリティではソールが芝の抵抗に負けてしまいミスショットの可能性が高くなります。
ボールの2個分以上が埋まってしまうような長いラフは、脱出することだけを考えてショートアイアンやウェッジを選択するのが適切です。ミドルアイアンでは抵抗に負けてしまいます。深いラフでは8番アイアン以下のショートアイアンやウェッジの使用をおすすめします。
まとめ
毎回フェアウェイから打てれば良いのですが、アマチュアゴルファーはラフからのショットの方が多くなる傾向があります。
ラフに入れたら芝の状態とボールの沈み具合をよく確認して、素振りで必ず芝の抵抗感をつかんでクラブを選択をしましょう。
ゴルフはいかにミスを減らすかが重要で、頻度の高いラフからの打ち方をマスターすることがスコアアップのカギになります。