ゴルフで打ち急ぎはミスの原因!打ち急ぎを改善する方法を解説!
ドライバーからパターまで、全てで打ち急ぎは起きます。飛ばしたい時や緊張している時などに起きやすい現象です。打ち急ぎをするとスイングが崩れて、色々なミスが発生しやすくなります。これを防ぐには同じリズムでスイングをすることです。打ち急ぎの発生原因と改善方法を解説します。
打ち急ぎになる原因
打ち急ぎとは通常のスイングよりタイミングが早くなってしまうことを言います。打ち急ぎには「タメができていない」というタイプと、「普段よりテークバックが速くなる」というタイプの二つがあります。
タメとはバックスイングがダウンスイングへ移行する時に、力がダウンスイングに加わるようにするために手元が一瞬止まったような感覚のことを言います。
このタメによって次の動きがスムーズになり、インパクトで力が入りやすくなります。タメがないとスイング中の動きがバラバラになり、肩の開きが早くなったり、右肩が落ちてしまったり、体重移動が十分にできない、など様々な影響が出やすくなります。多くは力みから起きます。
バックスイングのスピードがいつもより速くなってしまうことも打ち急ぎです。これは緊張から早く打ちたいという心理的な要因から発生します。
この打ち急ぎはドライバーだけでなく、全てのクラブで発生します。それぞれのクラブの打ち急ぎの状態と原因を解説しましょう。
ドライバーの打ち急ぎ
ドライバーはティーショットで使うクラブで一番距離が出るクラブです。ティーショットで飛距離を出して次のショットを楽にしたい、同伴者より飛ばしたい、など色々と考えてしまいます。
このように色々と考えると自然に力が入ってしまいます。つまり力んでしまいます。ドライバーでの打ち急ぎはこの力みから発生することがほとんどです。飛ばしたいという気持ちから体が十分に捻転する前にダウンスイングを始めてしまったり、オーバースイングになったりします。
また、飛ばしたいという気持ちからテークバックから始まるバックスイングのテンポが速くなってしまうこともあります。テークバックが速いと、そのリズムでバックスイング全体も速くなり、切り返しからダウンスイングのタイミングも早くなるので、スイングが安定しません。
アイアンの打ち急ぎ
ティ―ショットでは平らな所から打ちますが、2打目以降は平らではない場所から打つケースが増えます。この平らでは無い所で打つ時に打ち急ぎが発生しやすくなります。平らでは無い所では姿勢を保つのが難しく、早く打ちたいという気持ちになってしまうからです。
例えば、つま先上がりの場合、体の起き上がりが早くなりやすくなります。バックスイングで体が起き上がってしまうので、体のトップの位置が不十分なまま、無意識に早めにダウンスイングに移ってしまいます。
トラブルから脱出するときの打ち急ぎ
ドライバーショットで右や左に曲げてしまい、次のショットは林の中という状況は多くあります。リカバリーで林の中から出す、という時にも打ち急ぎは起きやすくなります。軽く出すだけなら簡単に出すことができますが、少しでも距離を稼ぎたいと思うと力んでしまいスイングが速くなってしまいます。
また、きちんとボールが出たかどうか見てしまうことで、ヘッドアップが起きやすくなります。この結果、ダフリやトップが出やすくなります。
ショートアプローチの打ち急ぎ
ショートアプローチはハーフショットや腰から腰までのショットになります。ショートアプローチはリズム感が重要なのですが、バンカー越えになっていたり、砲台グリーンで打ち上げになっていたりすると、緊張からスイングが速くなってしまうことがあります。
林の時と同様に、結果を見たいためにヘッドアップをすることがあります。スイングは速くなり、ヘッドアップをするとダフリやトップの可能性が非常に高くなります。
パターの打ち急ぎ
パターの打ち急ぎはショートバットで起きやすくなります。ショートパットは入れたいという気持ちが強くなります。そのためパターのテークバックが速くなることがあります。また、結果を見たいために、肩の開きが早くなり、左への引っ掛けも増えます。
打ち急ぎを防ぐ方法
紹介したように打ち急ぎの原因は「力み」と「緊張」です。プロゴルファーでも力みと緊張は起きます。プロゴルファーは力みや緊張をどのようにコントロールしているのでしょうか。これが打ち急ぎを防ぐ方法の参考になります。
ルーティンを作る
プロゴルファーはショットで自分のルーティンを作っています。これはどんな状態でも同じ動きをすることでリズムを作っているからです。
例えば、ドライバーの時、スイングに入る前にテークバックを腰のあたりまでやってから、本番のスイングに入るプロを良く見ます。特に女子プロでは多く見かけます。これはテークバックで必ず同じリズムを守るためにしているそうです。もちろん、テークバックの方向性などをチェックすることで正しいスイングをするという目的もあります。
このルーティンによって余分な力みを抑制できます。また、いつもと同じ動きをするので、緊張していても体が自然に動くようになります。
ハーフショットの飛距離を知っておく
7番や8番アイアンのハーフショットの飛距離、アプローチウェッジやサンドウェッジのハーフショットの飛距離を知っておきましょう。
7番や8番のハーフショットは林の中からの脱出や、低いショットを打たなければならない時にこれらのクラブを使います。この時にハーフショットの飛距離を知っておけば、気持ちを楽にして打てます。
失敗の多くはこの距離を知らないために、無理に距離を出そうとして打ち急ぎになります。距離を知っておけば気持ちの上で安心してハーフショットができます。
ショートアプローチも同じです。ショートアプローチはアプローチウェッジやサンドウェッジを使うと思いますが、ハーフショットの飛距離を知っておけば安心してショットができます。
ボールの行方を追わない
ボールの行方を追わない、というのはヘッドアップを防ぐための方法です。ヘッドアップをするとインパクトの前に前傾姿勢が崩れてしまい、打ち急ぎになります。また、特に距離の短いショットやパッティングには効果的です。
ショートアプローチやショートパットはどうしても結果を早く見たくなります。このため、インパクトをする前に頭が上がってしまいます。打った後もボールがあった所を見続ける、という気持ちでいるとヘッドアップによる打ち急ぎを防ぐことができます。
打ち急ぎを防ぐドリル
打ち急ぎは「力み」や「緊張」から起きやすいという説明をしてきました。しかし、打ち急ぎを防ぐドリルをしておくことで打ち急ぎが起きやすい状況でも対応ができます。具体的にどのようなドリルがあるのか紹介します。
タメを作る練習
スイングのトップでグリップを一瞬止める感覚を作ります。これによってタメができるので、打ち急ぎを防げます。ただ無理に止めるのでは無く、ダウンスイングの始動の準備をします。
いくつかの方法がありますが、トップで左足の土踏まずに体重を移動させるようにする、トップで左のお尻を目標方向に移動させる、トップで肩の捻転を少し強める、などいくつかの方法があります。
人によってやりやすい方法は違いますので、いくつかを練習で試して自分にあったタメの作り方を習得してください。
ハーフショットの飛距離を知る練習
腰から腰までのショットで7番、8番、AW、SWの飛距離を測ってください。同時にその時のボールの上がり方も覚えてください。無理に上げたり、転がすという意識は持たないで普通に打つことが重要です。
この距離と高さを知っておけば、ラウンドで緊張する場面でもクラブ選択をするだけで普通のハーフショットをすればよいのです。
インパクトでボールと地面の間にリーディングエッジを入れる練習
アイアンの練習の時にボールとマット(地面)の間にクラブのリーディングエッジを確実に入れるという意識を持って練習しましょう。ここに集中してスイングをすると、打ったボールを見たいという気持ちが少なくなります。
このドリルの注意点はリーディングエッジをボールとマットきちんと入れようとして、手打ちにならないことです。普通のスイングをしながら、ダウンスイングにはいったときにボールとマットの間に入れるという意識を持ってください。
このインパクトに集中が行くことで「力み」や「緊張感」を忘れることができるので、打ち急ぎが減ります。
まとめ
打ち急ぎはテクニックの問題ではなく、心理的なことから発生します。そのため、技術で打ち急ぎを改善するのではなく、安心感を作るための練習が重要になります。安心感によりいつもと同じスイングができるようになります。
練習で試したことをラウンドでやってみると効果が良くわかりますので、是非、試してみてください。