ゴルフスイングでヘッドアップが治らない!ヘッドアップを防止するゴルフの練習方法を解説
スイングでヘッドアップをすると安定したボールを打てません。ヘッドアップするとどのようなボールが出るのか、ヘッドアップをする原因、ヘッドアップを改善する練習方法を紹介します。ヘッドアップの癖が身についてしまう前に改善することが大切です。
ヘッドアップとは
ヘッドアップとはどんな状態で、ヘッドアップになるとボールがどうなるのかを解説します。
ヘッドアップの意味
ゴルフのスイングはアドレスから始まって、テークバック、トップ、ダウンスイング、インパクト、フォロースイング、フィニッシュでスイングが終わります。この中でダウンスイングからインパクトまでの間に頭の位置が起き上がってしまうことを言います。
ヘッドアップはスライス、引っ掛けやチーピンの原因になる
ヘッドアップをすると、アドレスで構えたグリップの位置も変わってしまいます。この結果、ボールの方向性が安定しなくなります。スライスボールや左への引っ掛けが発生しやすくなり、シャンク(クラブフェースのネックに当たってボールが右に飛び出す現象)も起きやすくなります。
スライスはヘッドアップによって肩が開いてアウトサイドインのスイングになるからですし、引っ掛けやチーピンはヘッドアップでフェースが左に向いてしまうからです。
ボールの上に当たるトップが増える
ヘッドアップをすると体が起きるので、ボールの上を叩いてしまうトップが増えます。トップの結果、ドライバーやフェアウェイウッドではチョロ、アプローチではグリーンを大きくオーバーしてしまう状況が発生しやすくなります。
飛距離が伸びなくなる
スイングの力がボールに伝わりにくくなり、力を入れている割に飛距離が伸びません。つまりヘッドスピードが速くても思ったほど飛距離が出ないのです。
ヘッドアップが起きる原因
ヘッドアップが起きる原因はいくつかあります。その原因の中で特に注意が必要なのはヘッドアップが癖になってしまうような原因です。具体的に説明しましょう。
疲れからくるヘッドアップ
ラウンドの後半になると疲れが溜まってきます。ゴルフのスイングは前傾姿勢が基本です。疲れてくると、この前傾姿勢を保つことができなくなってきます。特にドライバーなどはアイアンに比べて横回転が強いので、遠心力で前傾姿勢を維持できずヘッドアップが起きやすくなります。
ボールの行方を見たいために顔を上げてしまう
スイングでボールの行方を見たいために自然に顔を上げてしまう現象です。人間は普段、両目でものを見ているので、ゴルフでも打つボールを両目で見ます。アドレスでは両目で良いのですが、打った後のボールを両目で見ようとすると、インパクトの時に頭をあげて見ることになってしまいます。
体重移動ができていない
右利きの人の場合、左足へ体重移動ができていないとヘッドアップが起きやすくなります。インパクトで体重が右足に残ったままだと、インパクトで体が伸びあがるのでヘッドアップになりやすくなります。
ヘッドアップを改善する対策と練習方法
ヘッドアップが起きる原因に対して、改善する方法を紹介します。既にヘッドアップが癖になってしまっている人は地道な練習が必要です。紹介する練習方法は、読むだけでは少し難しいと感じるかもしれませんが、やってみると意外と簡単ですので取り組んでみてください。
疲れからくるヘッドアップ対策
疲れてくると前傾姿勢を保つのが難しくなってきます。この場合、無理に前傾姿勢を保とうと考えても体が動きません。ラウンドの途中でヘッドアップや頭が突っ込んだりするようになってきたら、疲れてきているのかもしれないと思ってください。
疲れてきているな、と思った時は、フルショットをするのではなく、飛距離は出なくても良いから70%程度のスイングを心がけましょう。フルショットでヘッドアップするより方向性が良くなります。また、飛距離もこの方が出る可能性もあります。
パター練習でヘッドアップの改善ができる
パター練習でヘッドアップの改善ができます。ボールを見ようとしてしまう人はパターでも同じことをしています。パター練習でボールを目で追いかけないようにすると、通常のスイングでも効果がでます。具体的にパター練習でヘッドアップを改善する方法を説明します。ショットでのヘッドアップ改善と同時にパター練習もできるので一石二鳥です。
1メートル程度のパター練習を繰り返す
ゴルフ場のパター練習でも同じことができますが、自宅ではパターマットを使って練習します。50センチから1メートル位の距離のパター練習を繰り返してください。この時に注意することはボールが真っすぐに出ているかどうかを確認してください。
打った後のボールを見ない
真っすぐにボールを打ち出せていることが確認出来たら、ボールを打った後のボールを見ないようにしてください。打った後も目はボールがあった場所を見続けます。パターマットのカップに入っているかどうかは耳で判断してください。これによりボールを見ようとして発生するヘッドアップを防げます。
距離を伸ばしてパット練習をする
50センチから1メートル程度のパットが確実にできるようになったら、2~3メートル程度の距離のパット練習をします。この時に1メートル位まではボールを見ないでください。その後、顔を上げずに視線だけをボール方向に向けてボールの方向性を確認してください。
この練習を繰り返すと、ショットでもインパクトの瞬間はボールを見続けることができるようになります。そして、その後にボールを視線で追うことができるようになってきます。
シャドウスイングで体重移動を習得する
シャドウスイングとはボールを打たないでゆっくりと素振りをする練習方法です。この練習方法で体重移動ができるようになるとヘッドアップの改善にもつながります。具体的なスイングの手順を紹介します。
クラブを持たずに両手を胸の前にクロスして、下半身だけスイングの動きをさせてください。ゆっくりと10秒から20秒位の時間でスイングしましょう。この時の注意点は左腰と右腰の動きです。
1.アドレスから右回転をしてトップの位置をつくる。
2.トップからダウンスイングをしながら左足の土踏まずに体重を移動させる。
3.移動したら左腰を後ろに引いて、腰の前に空間ができるようにする。
4.その空間に右腰を入れていくように回転させる。
5.そのまま上半身もフィニッシュさせる。
この一連の動きをゆっくりと行ない、体にスイングを覚えさせることで、体重移動不足によるヘッドアップを改善できます。
ボールの下にリーディングエッジを入れ込む感覚を覚える
スイングの形を意識して練習をしていると、どうしてもボールを打つという本質を忘れがちになります。良いスイングをしているのに、ボールがきちんと当たらないという人も多くいます。改善のための3つのポイントを紹介しますので試してみてください。
ボールの下の地面でクラブのソールを滑らせるようにしよう
アイアンの場合、プロゴルファーはボールの前方の地面を目指してダウンスイングをして、ボールの目標側のターフが取れるようにクラブを打ち込みます。アマチュアはプロの真似をしても難しいでしょう。
アマチュアの場合はドライバーを除いて、クラブのヘッドのソール部分で地面を滑らせるようにしましょう。これによりヘッドの歯の部分(リーディングエッジ)がボールと地面の間に入りやすくなります。これを意識すればヘッドアップはかなり減少します。
ハーフスイングでリーディングエッジがボールの下に入っているか確認しよう
フルショットの場合は体の動きが大きくなるので、リーディングエッジを意識できません。ハーフショットでインパクトの瞬間を見ようとしてみてください。なかなか瞬間を見ることはできませんが、意識をすることだけで大丈夫です。ボールを意識することになるので、ヘッドアップが起きにくくなります。
前傾姿勢を保つようにしよう
ボールの下にリーディングエッジを入れ込む練習をしているときには前傾姿勢がアドレスと同じ角度になるように意識してください。力を入れた練習では無く、力を抜いて前傾姿勢を同じにするという意識で練習してください。
まとめ
ヘッドアップはパターを含めてすべてのスイングで発生します。このヘッドアップが癖になっているゴルファーは、その修正にとても時間がかかってしまいます。ヘッドアップをしていると感じたときはできるだけ早く修正するようにしてください。
特に初心者の場合はいったん悪い癖が身についてしまうとなかなか修正ができません。紹介したパター練習やシャドウスイングでも改善ができますので、試してみてください。