パターは距離感が大切!スコアアップ必至のパット練習方法とは?
アマチュアゴルファーの平均パット数は40パットですが、パットが巧いゴルファーは30 パット以下でラウンドします。10パットもの差がでるパットにおいて、スコアアップの鍵はパットにあると言えるでしょう。本記事では、距離感の合わせ方やその練習方法などを解説します。
パターの距離感を掴むのは難しい?
パッティングの最も大切なことは距離感を身につけることです。距離感が合えば多少方向性がズレても大きなミスにはなりません。
もともと人間には優れた距離感があります。例えばゴミを下手投げでゴミ箱に投げ入れる時
は、瞬時に投げる力と方向を割り出すことができます。試しにボールを下手投げでカップめがけて転がしてみてください。かなりの確率でカップインします。
パターの距離感を難しくしているのは、直径4.25インチ(108㎜)のカップに、直径1.68インチ(42.67㎜)のボールを入れなければならないからです。しかもパターという道具を使うので、下手投げより難しくなります。
カップに寄せるだけなら人間が本来持っている距離感でうまくいくことがありますので、少しおおらかな気持ちでパッティングすれば、ツーパットほどでおさまるようになります。
パターの距離感は難しく考えずに、下手投げのイメージとパターの振り幅で調節します。長い距離は振り幅を大きく、短い距離は振り幅を小さくして打てば間違いなく距離感が身につきます。
距離感の合わせ方
距離感の合わせ方はカップからボールの距離を歩数で測って、振り幅でその距離にボールを合わせるのが一般的です。
距離感は歩数で身につける
歩幅の目安は「身長×0.45」です。身長175センチでおおよそ80センチです。10歩の距離感はおおよそ8メートルになります。まず自身の歩幅は何センチで10歩が何メートルなのかをとらえ、10歩の距離を打つにはどれくらいの振り幅で打てば良いかを掴みましょう。
次は5歩4メートルの振り幅を掴みます。5歩は10歩の半分程度の振り幅です。逆に15歩の振り幅は10歩のだいたい1.5倍程度になります。15、10、5歩の距離感をしっかりと掴んでおけば、ほぼツーパットであがれます。
振り幅で距離感を身につけるには、スタンスの幅も毎回同じにしてください。体の中心線にヘッドを持ってきて、左足親指から右足親指の振り幅でパッティングした時に何歩転がるか、小指から小指では何歩になるかといったように一定の振り幅で距離を合わせます。
上り傾斜と下り傾斜
パッティンググリーンの平坦なところと、上り下り傾斜のところではボールの転がり具合はかなり変わります。同じ振り幅でも上りと下りでは転がる距離は倍以上の差が出ることもあります。
ラウンド中は平らな場所よりも上下に傾いた場所の方が多いので、傾き具合による距離感を感覚で覚える必要があります。朝の練習グリーンで上り傾斜と下り傾斜のタッチの差を掴んでおくよう、平らなところよりも傾斜地からのパットに時間を取って練習しましょう。
基本的にはゴルフ場の造成は、グリーンは手前から奥に向かって上り傾斜が多くなっています。パットは下りよりも上りの方が打ちやすくミスパットも少なくなります。「ゴルフは手前から」と言われており、アプローチは奥側より手前に置いた方がパットはしやすくなります。
打ち方による距離感の違いとは
パターの打ち方にはタップ式とストローク式があります。打ち方の違いにより距離合わせが少し違ってきます。
タップ式
タップ式は手首を支点にして、コツンとストロークする打ち方です。正面から見たアドレスは肩と腕のラインが手首に向けて三角形に見えます。
この打ち方は振り幅で距離を合わせるのではなく、インパクトの強弱で距離を合わせます。打ち方自体が感覚的に距離感を合わせるパッティングで、主にピン型やL字型のパターはタップ式でパッティングします。
ストローク式
ストローク式は手首でグリップを固めて、両ヒジを軽く曲げて、肩と腕で五角形を作るように構えます。肩を支点にして、真っすぐ引いて真っすぐ打ち出して、振り子のようにストロークします。こちらは振り幅で距離を合わせるパッティングです。マレット・ネオマレットタイプのパターに合った打ち方です。
どちらのストロークが正しいという事ではなく、自分のストロークが何式なのかを理解して、その打ち方で距離感を合わせてください。
ロングパットはタップ式とストローク式の組み合わせ
タップ式のコツンと合わせるだけでは10メートル以上の距離を転がすのは難しく、ストローク式の振り幅だけで長い距離を転がすのは至難の業です。
ロングパットはアプローチを打つイメージでストロークします。ランニングアプローチの感覚で振り幅を多くとり、インパクトの瞬間にコツンと強く打ち抜きます。ロングパットはタップ式とストローク式の良いところを取り入れるため、プレーヤーの感覚と技量が求められます。
パッティングの練習方法
練習法はゴルフ場などの練習グリーンと自宅練習のふたつに分かれます。練習グリーンは実践的で自宅練習はトレーニングといえるでしょう。
練習グリーンでの練習
年間のラウンド数同様に練習グリーンを使えますが、回数には限りがあります。スタート前のパッティング練習は30分程度が妥当です。長すぎるとプレーに影響がでるので練習時間はほどほどにしましょう。
歩数に合わせた距離感を掴む
まずできるだけ平らな場所で10歩の距離の振り幅を確認してください。この時はピンやカップを狙わずに距離感だけを確認します。プレッシャーなくストロークすることが大切です。
次に5歩、15歩の距離を練習します。距離感を掴んだら傾斜のある場所で上り下りのパットを練習してタッチと距離感を合わせます。
オーバーしないとカップインしない
ピンやカップに向けてパッティングする際は、ジャストタッチより30センチオーバーくらいの強気のパット練習をしましょう。
本番は緊張からショートすることがしばしばあります。カップオーバーしないとカップインはありません。ジャストタッチよりも強気のパッティングで練習することで本番のショートは減少します。
練習グリーンでの注意点
朝の練習場は多くの人が練習していますので、思うように練習ができないことがあります。またたくさんのボールで練習するのは、他のゴルファーにも迷惑がかかります。
パットが上手くなりたければ、ラウンド終了後に練習するくらいの前向きな姿勢と向上心を持つべきです。ラウンド中の反省点は直ぐに練習して確かめるのが効果的です。しかも練習グリーンはほぼ貸し切り状態です。
自宅でできるパット練習
本気でゴルフが上手くなりたいと思う人は、自宅でのパット練習にも余念がありません。自宅でのパット練習は、トレーニング感覚でポイントを絞って行うべきです。
壁に頭をつけてストロークする
壁に頭をつけてストロークするトレーニングは、体の中心や頭が左右にぶれることを防ぎ、悪い動きを矯正することができます。パッティングは下半身と頭を動かさないことが大切です。
壁に頭をつけてストロークを繰り返すことで、安定した正しいストロークが身につきます。なお、ボールを置く位置は壁に頭をつけて目の真下あたりです。正しいアドレスとボールの位置も分かるようになります。
インパクト軌道の確認
パターが苦手な人の多くは、アウトサイドインの軌道になっています。壁に頭をつけて壁に沿ってパターヘッドを動かすことで、確実にアウトサイドイン軌道を矯正することができます。壁沿いにストロークすれば真っ直ぐなインパクト軌道になり、必然的にパターの芯で打つこともできるようになります。
正しいストロークができるようになると、テークバックからフォロースルーのパッティングのスピードも安定してきます。
マットやカップを使った練習
自宅でのパット練習はマットやカップを使った練習が通常ですが、本番のグリーンに平らなところはないため長いパットの練習をしてもあまり効果は期待できないでしょう。
効果的な練習は、1m程度の短いパットを何度も繰り返すことです。確率でいうと100球打って100球入るくらいになればかなりの自信がつきます。パターマットがなくても、絨毯の上で1メートル先の目印に当てる練習をするだけでも成果はでます。
ここまでくるとラウンドで短いパットを外すことはありません。ショートパットは距離感よりも必ず入るといった自信が大切です。
まとめ
距離感は振り幅に合わせた距離感を歩数で合わせます。あとは、練習グリーンで実践的な練習と自宅での地道なトレーニングの繰り返しです。パットの名手は一日にしてならず、費やした時間と努力の賜物です。