アイアンでダフらない打ち方とは?ダフリ対策と練習方法を紹介します
ゴルフのミスの代表ともいえるのがダフリです。その原因、防止策、練習法を初心者向けに解説
しています。ダフリの原因と防止策は詳細に記載して、その練習方法は具体的にまとめていますの
で、練習場で直ぐに活用できます。本文を読んでダフリの解決につなげましょう。
ダフリとは何かその原因とは?
初心者のみならずゴルファーに多いアイアンのミスはダフリとトップです。トップはボールが転がって距離を稼げますが、ダフリは20ヤードしか飛ばなかったり手前の池やバンカーに入ったりして、精神的なダメージの大きいミスです。
初心者ゴルファーがダフらないようにするにはどうしたらいいのか、その原因や対策、練習方法などを説明していきます。
ダフリとは
ダフリとは英語の「duff=ダフ」から由来した造語で、打ち損ないといった意味合いです。具体的にはボール手前の地面を打ってしまうミスショットのことで、地面と一緒にボールを打つので飛距離はでません。
ゴルフ練習場は人工芝のマットの上でボールを打つので、ダフってもソールが滑ってボールは前に飛んで飛距離もでます。しかしゴルフ場の芝は人工芝のようには滑りません。
練習場ではボールをしっかり打ち込んで、ダフらないスイングをマスターしなければ、ラウンドでは思うようなボールを飛ばすことができません。
ダフリの原因とは
ゴルフはスイング軌道の最下点でクラブフェースにボールがあたらないと、ボールは前に飛びません。
ダフリの原因はクラブヘッドがスイング軌道の最下点に到達する前に、手前の地面にあたってしまうことです。では何故こういうことが起きるのでしょうか?
➀インパクトの瞬間で右足に体重が残ったままでスイングしてしまう
ゴルフスイングはバックスイングからダウンスイングに移行するトップの時点で、右足から左足へ体重移動をしていきます。この体重移動が上手く行われずに右足に体重が残ったままインパクトを迎えると、スイング軌道のバランスが失われてボール手前の地面を打ってしまいます。
②スイング軌道がV字スイングになっている
V字スイングとはゴルファーを正面から見た時に、スイング軌道がVの字を描くようなスイングのことをいいます。このスイングはクラブヘッドがボールの一点を鋭角に目指しているので、少し方向がずれてしまうとボール手前の地面を打ち込んでしまいます。
③ダウンスイングからインパクトの時に、身体が沈み込んだり伸あがったりしている
ダウンスイングからインパクトの時に体が上下すると、スイング軌道がブレてしまいます。上下運動を加えてボールを遠くに飛ばそうとしてダフってチョロになる、最も精神的なダメージが大きいミスです。
他にも原因はありますが➀〜③が初心者に最も多いダフリの原因です。
ダフらない打ち方とは?
ダフリは➀〜③の原因を改善することで少なくなります。ここからは具体的にどうすれば良いかを記載していきます。その前に基本的なことも見直してみましょう。
スイングの基本である正しい構えを見直しましょう
背骨をまっすぐにして構えることで安定したスイングになりダフリを防ぐことができます。猫背になっていたり、体の軸が定まっていなかったりすると、正しいスイングはできません。
基本の構え方は、頭のてっぺんからお尻にかけて、真っすぐな棒が刺さったように背筋を伸ばして前傾姿勢をとることです。初心者の方は安定感を得るためにスタンス幅を大きくとりがちですが、スタンスの幅は自分自身の肩幅が基本です。
正しい構えでなければ、正しいゴルフスイングはできません。
前傾姿勢の取り方
前傾姿勢をとる時に背骨を曲げると猫背になってしまいます。あくまでも背骨に棒が入った感覚で胸を張り、あごを引いてお尻を後ろに突き出す感じで上半身を傾けます。
棒立ちではいけません、ある程度膝を曲げてください。軽くジャンプして着地した時の膝の曲がり具合が適当な角度で、この状態から前傾姿勢をとっていくと良いでしょう。
正しい構え方を見直すだけでダフリを少なくすることができます。
ボールの位置と打つ時はどこを見るのか
打つ時のボールの位置は左足カカト線上が基本です。初心者はアイアンに限らず、ドライバーなどの他のクラブもこの位置にボールを置いてスイングすることをおすすめします。全てのクラブでボールの位置を左足カカト線上にすることで、スイングバランスが安定します。
足カカト線上が一番クラブを自然に振り抜くことができて、ソールも芝の上を滑ってくれるので、ボールの位置はこの左足カカト線上を意識してアドレスしてください。
打つ時はボールの左前方にもうひとつボールがあると仮定して、そのボールを打つダウンブローのイメージでスイングします。初心者の方がダウンブローを身につけるのはなかなか難しいですが、この打ち方でダウンブローに近いスイングになります。
ライや地面の状態を必ず確認してください
ゴルフ場に同じ場所はなく、傾斜の状態や地面の状態でその打ち方は毎回変わってきます。フェアウェイにしろラフにしろ、ボールの置かれた状態を必ず確認しましょう。フェアウェイにボールがあっても、雨上がりの地面は緩くダフリやすくなっています。
ラフに入った時は、ボールが浮いているか沈んでいるか、芝の長さや強弱も見てください。ボールの置かれた状態を確認せずにショットするとダフる可能性が高くなります。
ソール部分を地面にあてて素振りするなど、ボールの置かれた状態を感触でも確認してください。
ダフリの原因を具体的に防止する方法
前述したように、ダフリの原因はクラブヘッドがスイング軌道の最下点に到達する前に手前の地面にあたってしまうことです。ここでは具体的に防止する方法を記載していきます。
➀インパクトの瞬間に右足が残ったままでスイングしてしまう
ダフリを解消するには右足から左足の体重移動を行うことが重要で、体重移動のタイミングは意識的に行って身体で覚えるようにします。
スタンスの際に両足の足指の付け根に体重をのせてバランスを取って構えます。バックスイングでの右足側への体重移動は7から8割程度にして、トップからダウンスイングの切り返し時に、左足へ体重移動して振り抜きます。
まずは意識してこの体重移動を行い、一連の体重移動をスイングとして身体で覚えることが大切です。
②スイング軌道がV字スイングになっている
正面から見た時にクラブヘッドがVの字ではなく、Uの字を描くイメージでスイングしてください。U字スイングは打点が点から線に変わり、インパクトゾーンとインパクトの瞬間が長くなるのでダフリが少なくなります。
注意することはU字にするために手打ちになったり、すくい打ちになったりしてはいけません。ボールを払い打つ感じで、ソールが芝の上を滑るように振り抜くと良いでしょう。
前述しましたが、打つ時はボールの左前にもうひとつボールがあると仮定して、そのボールを打つダウンブローのイメージで打ってください。
③ダウンスイングからインパクト時に、体が沈み込んだり伸びあがったりしている
上体の上下運動は決して悪いことではありませんが、ミスを誘発する可能性があるので、初心者の方は一定の前傾姿勢を保ちながらスイングした方が良いでしょう。
アイアンはその番手に合わせた飛距離を打ち分けるクラブなので、飛ばそうとしてインパクト時に伸びあがる必要はありません。正しい構えと正しい体重移動ができれば上下運動する必要はありません。
フォロースルーからフィニッシュを意識して綺麗に振り抜けばダフることはありません。
ダフリをなくす練習方法について
ダフリの原因や防止方法は、分かっていただけたと思います。しかし実際にダフリを防止するには、正しいスタンスやスイングを身につけなくてはいけません。そのための具体的な練習方法を説明します。
無駄な動きが少ないハーフスイングでダフリにくいスイングを身につける
ダフリをなくす練習はフルスイングよりも、時計の振り子でいうところの9時から3時のハーフスイングでボールを打つ練習が効果的です。
まずはアドレスとボールの位置を確認して、インパクトの瞬間に体重が右足に残らないように意識してスイングします。ハーフスイングはトップの位置が低いので、鋭角なV字スイングの軌道にはなりにくく、簡単にU字スイングの軌道で打つことができます。
スイング幅が小さいのでダウンスイングの際に体が沈み込んだり伸びあがったりすることもなく、正しいスイングの確立には良い打ち方です。
ハーフスイングで注意することは、手打ちにならない事と体の回転をしっかり使ってスイングすることです。フィニッシュの時に右足裏をしっかりと立てるようにすれば、自然と腰が回って良いスイングになります。
ハーフスイングでダフりにくいスイングを身につけたら、クオータースイング・フルスイングの練習をすると良いでしょう。
ハンドファーストで打つ
ハンドファーストとはクラブヘッドよりグリップが先行するように打つことで、インパクトが安定して飛距離も伸びてダフりも少なくなります。
初心者の方にはなかなか難しい打ち方ですが、ウエッジなどの短いクラブで練習すると良いでしょう。PWでグリップの手元位置をゴルフボールよりも左手に構えて、そのままの形で30ヤードを打つスイングをしてください。
慣れてきたら徐々に飛距離を伸ばして、ショートアイアンでも練習すると上達します。コースではウエッジを使う時だけハンドファーストで打つのも効果的です。
まとめ
全てのミスには原因があり必ず防げる対策があり、対策はしっかり練習して身につけることが大切です。ゴルフ場は平らなところがなく、練習場のように打ちやすくもありませんが、練習場でできない事はラウンドでもできません。
ミスをしないゴルフをするには練習あるのみです。